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歯周病学科

高血糖下における炎症増幅の分子メカニズム
高血糖下における歯周病の炎症増幅分子機構

この分野では、現在までに諸家の精力的かつ詳細な検討が行われてきた結果、多彩な分子機構の関与が示唆され、その全体像は右図のごとく想定されるに至っている。つまり、高血糖下では歯周病菌感染による生体反応がより顕著に惹起され、局所の炎症増幅につながると共に、インスリン抵抗性を介して糖尿病の病態をさらに悪化させるのである。

高血糖状態の持続により惹起される反応性カルボニルが、生体内の蛋白質中アミノ残基と非酵素的に反応することにより形成されるAGEs(最終糖化産物:advanced glycation end-products)は、最新研究では糖尿病性腎障害などとの関連でも注目を集めている。

糖尿病患者では、このAGEsが歯肉中および歯肉溝滲出液中で高濃度に認められる。それが、炎症細胞から過剰なサイトカインを放出させて歯周炎の形成に関係し、また、歯周組織破壊酵素(matrix metalloproteases:MMPs)を増加させて歯周病の悪化に関わるものと示唆されている。

また、慢性高血糖によって細胞内刺激伝達系であるPKC(protein kinase C)が活性化され、これによりマクロファージからの炎症性サイトカイン産生が亢進するとされている。さらに、高血糖にさらされたLPS(lipolysaccharide)刺激単球では、正常血糖下に比してTNF-αやMCP-1(monocyte chemoattractant protein-1)をより過剰に産生すること、そしてこの機序では細胞内刺激伝達系のJNK(c-jun N-terminal kinase)活性亢進を介することなどが明らかにされている。

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