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3.80.218.53|2018/12/14 16:43:32

M&B スクール

歯周病学科

歯周病と全身のかかわり

 「お口の病気で死ぬことはない」と考えていませんか?実はお口の中の病気のひとつである歯周病が、命までをも脅かす……ということがわかってきました。お口の病気である歯周病ですが、身体の中のさまざまなことは関連しているため、身体へも影響を及ぼすのです。
 ここでは歯周病という病気がどのように身体と関連しているのかを色々な側面から掘り下げてみましょう。

【歯周病は細菌感染症】

 歯周病は細菌による感染症です。歯周病菌と、歯周病菌から身体を守ろうとする防御機能とのバランスが崩れると発症、進行します。
 細菌の塊であるプラーク(歯垢)の中には300~400種もの菌があるといわれており、そのうち歯周病の病原性を持った歯周病菌は30~40種。歯周病にかかるとこの歯周病菌が1,000倍にも増えるといわれています。
 お口の中の歯周病菌が増えれば、気管から肺へ、あるいは、血流にのって全身へと入り込む危険性も高まります。こうして歯周病菌が高齢者の肺炎や細菌性心内膜炎の原因となることもあるのです。

【歯周病は慢性炎症】

 細菌やウィルスなどの生体に害を及ぼす物質が侵入すると、身体の防御機能がこれを取り除こうとはたらき、赤くはれたり、痛んだり、熱をだしたりします。このような反応を炎症、特に急性炎症といいます。有害物質が取り除かれれば、急性炎症は治まります。
 炎症にはもうひとつ慢性炎症があります。 こちらは、有害物質が上手く取り除けない場合や、有害物質に対する炎症反応が穏やかで痛みなどがない場合に、炎症が持続してしまうものです。
 炎症に伴って身体が作り出すさまざまな物質(ここでは“炎症物質”と呼びます)は、本来は身体を守るためにはたらくのですが、慢性炎症が起きて“炎症物質”を作り続けてしまうと身体に悪い作用を及ぼすことがあります。近年、糖尿病や動脈硬化は慢性炎症を伴う病気であり、その発症や進行に“炎症物質”が関係していることがわかってきました。
 歯周病では多くの場合、お口の中に歯周病菌が定着し、気づかないままに慢性炎症が継続して“炎症物質”が分泌され続け、歯周組織を破壊していきます。さらに、この歯周病で放出される“炎症物質”は血流にのって全身へ運ばれるのです。また、歯周病でお口の中に歯周病菌が多い状態では歯周病菌の毒素が血流に侵入しやすくなり、血液中や組織の“炎症物質”が増えやすくなります。糖尿病や動脈硬化のようにすでに身体の中に慢性炎症が起きている状態であれば、歯周病によるこれらの“炎症物質”がさらに悪影響を与えると考えられます。また、妊娠している場合には、“炎症物質”が引き金となる早産に影響する可能性があると考えられます。

【歯周病は骨の病気】

 歯周病が進行すると、ハグキ(歯肉)に覆われて歯を支えている骨である歯槽骨が破壊されます。つまり歯周病は骨の病気でもあるのです。
 骨が弱く脆くなる病気である骨粗鬆症にかかっている人では、歯周病による歯槽骨の破壊も進みやすいことが報告されています。

【歯周病は生活習慣病】

 歯周病はさまざまな生活習慣と関係しています。
 歯周病の予防のために最も大切なことはご家庭での毎日の歯みがきです。歯みがき習慣が適切でないと、歯周病を発症、進行しやすくなります。
 歯みがきの問題だけではなく、喫煙、ストレス、不規則な生活習慣なども関係しています。タバコに含まれるニコチンや過酸化物は、ハグキにダメージを与えたり、ハグキの血の流れを悪くしたりして、歯周病菌からハグキを守る機能を低下させてしまうと考えられています。ストレスや疲労をためていたり、夜更かしが多かったりすると、身体が弱ってしまい生体の防御機能がはたらきにくくなり、歯周病のリスクを高めます。
 さらに、生活習慣病である糖尿病の患者さんでは歯周病のリスクが高いことがわかっており、歯周病は糖尿病の第6の合併症といわれています。

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