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3.80.218.53|2018/12/14 16:48:11

M&B スクール

歯周病学科

歯周病の治療法

 歯周病は放っておくと歯を失ってしまうこともある怖い病気ですが、予防することができますし、手遅れになる前に治療すれば、進行を止める(あるいは遅らせる)こともできる病気です。
 歯周病の治療や予防では、痛みや腫れなどの症状があればまずそれらを抑える治療を行いますが、最も大切なことは原因である歯周病菌を取り除くことです。具体的には、歯肉縁上・縁下のプラーク(歯垢)や歯石(*1)を、歯石除去(スケーリング)やご家庭での歯みがき、専門家によるクリーニング(P.M.T.C.)などで取り除きます。必要に応じて、歯科医院での抗菌剤の注入なども組みあわせます。歯周病では歯とハグキ(歯肉)の間に歯周ポケット(*2)という溝ができて歯周病菌のすみかとなっていますが、細菌を取り除いて炎症が治まってくると、この歯周ポケットがだんだんと浅くなって歯周病菌が棲みつきにくくなり、歯周病の進行は止まります。ただし破壊された歯周組織(歯肉、歯根膜、歯槽骨)(*3)は完全には元に戻りません。

(*1)歯石:プラーク(歯垢)に唾液中のカルシウムやリン酸が沈着して石灰化し、石のように硬くなって歯に強固にくっついたもの。
(*2)歯周ポケット:歯周病が進行して歯槽骨の破壊が進むと、歯と歯肉の間の溝が深くなります。これを歯周ポケットといいます。ここに歯周病菌が棲みつき、繁殖していきます。
(*3)歯の構造と歯周組織:歯周組織は、歯肉(歯槽骨を覆っているピンク色の粘膜)、歯根膜(歯根と歯槽骨をつないでいる繊維の束)、歯槽骨(歯を支えている骨)から成り立っています。

ここでは歯周病治療の基本となる歯周病菌の除去方法についてご紹介します。

【スケーリング・ルートプレーニング】

 スケーリングとは、歯や歯根の表面(根面)からプラークと歯石を除去することです。スケーラーと呼ばれる専用の器具を使って、鱗を落とすように歯から歯石を落とします。
 ルートプレーニングとは、歯周ポケット内にキュレットタイプと呼ばれるスケーラーを挿入し、根面の歯周病菌によって侵された部分を除去して問題のない状態にすることです。これにより、汚れが再付着しにくくなり、さらに、イラストのように根面と歯肉がくっつきやすくなりますので、歯周ポケットが浅くなることが期待できます。

スケーリング、ルートプレーニングを実施した後の状態

【ブラッシング指導】

 ご家庭でのケアをより良く行うために、お口のケア用品の使用方法や、あなたにあった選び方について専門家がアドバイスを行います。

【抗菌剤の局所投与】

 歯科医院で歯周ポケット内へ抗菌剤を注入し、歯周ポケット内の有害な細菌を減少させることを目的とした治療です。歯みがきやスケーリング・ルートプレーニングなどの物理的なプラーク除去方法の補助的な方法として用いられます。スケーリング・ルートプレーニングを行っても炎症が治まらない場合や、炎症が著しい場合に効果があります。しかし、抗菌剤の注入には健康保険適用上の制限がありますので、すべての人に行われる治療ではありません。

【フラップ手術】

 歯周ポケットのかなり深いところについた歯石を取り除いたり、炎症の治まらない歯周組織をきれいに除去して、歯周病で失った歯周組織をできるだけ健康な時の状態に近く修正したりする手術です。すべての人に行われる治療ではありません。

【メインテナンス】

 治療後には定期健診(メインテナンス)が必要です。歯周病菌をゼロにすることはできないので、歯周病が再発しないように治療後も定期的にチェックを行います。細菌を増殖させないためにはご家庭でのケアがもちろん大切ですが、メインテナンスは、どうしてもみがき残してしまうプラークや歯石をP.M.T.C.やスケーリングで取り除く機会にもなります。歯周病の発症と再発を予防するためには、歯科医院でのプロのケアと家庭でのご自身のケアの二人三脚が大切なのです。

【P.M.T.C.】

 P.M.T.C. (Professional Mechanical Tooth Cleaning)とは、歯科医師や歯科衛生士などの専門家による特別な器具を使った歯みがきのことです。ご家庭での歯みがきでは落としきれないプラークを除去することができます。

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